パキスタンGB州で活動を続けるNWAのWebサイトの更新が長らく滞っておりましたが、新しいWebサイトがスタートいたしました。パキスタンとパキスタンの北方地域に暮らす女性たちを、よりご理解いただくための一助となることを願っております。


パキスタンGB州で活動するNWA母子センターは、現地女性の自立を促し、子供たちの健やかな成長を願っています。そして日本とパキスタン相互の文化理解を深め、平和についても考えることを目的としています。国際交流の目的の一つには、「相互理解は世界平和のために」というのがあります。日本には日本固有の価値観がありますように、パキスタンにはパキスタンの価値観や正義があります。日本人と中国人、韓国人の外観は似ていますが、その価値観や常識には異なることが多々あります。日本人同士であっても人は多様であり、個々人の立場や教育の程度によっても「モノの見方」は異なります。そしてそれぞれが異なっていて当然なのです。そうした異なりを認識し、相手(国)を理解し、尊重することで争いごとは避けられるのではないでしょうか。NWAでは日本とパキスタン双方の文化的、社会的理解の向上と、パキスタンGB州の貧困層にある母子に対する支援を続け、その中で国際交流に寄与して行きたいとしています。異文化、宗教、価値観の違いを認め、相互の理解を深めるためにもNWAの活動にお一人でも多くが関心を持って下さるようにと念じています。

活動状況などは、こちらからご覧になって下さい。また、過去の活動記録などは以下で見ることが出来ます。   

http://www.pat.hi-ho.ne.jp/nippagrp/pakistan.htm         http://npo-nwa.at.webry.info/

パキスタンという国の成り立ち

パキスタン(正式な呼称はパーキスターン)は1947年に英印から独立。建国の理念にイスラーム(教)を据えています。パキスタンの憲法ではイスラーム教を国教と定め、大統領にはイスラーム教徒以外はなれません。「パキスタン(清浄なる国)の国名は、4主要民族(Pパンジャブ、パシュトゥーン=Åアフガニスターン、Kカシミール、、Sシンド、バーロチスターンTAN)の頭文字を組み合わせて作られました。パキスタンは上記4州の他にイスラマバード連邦首府、部族地域FATA、およびAJK(アザド・ジャンムー・カシミール)と、GB(ギルギット・バルティスターン)州からなる連邦国家です。

GB州(旧北方地域)のなりたち

パキスタンがインドと共にイギリスの植民地支配から分離独立したのは1947年で、約70年前になります。しかしインドに接するカシミールの帰属をめぐって印パの対立が今なお続いて係争中です。この係争が原因で治安が不安定であることは否めません。

ギルギットは(旧)北方地域の中心にあり、分離独立以来の約60年間はパキスタンの実効支配下にあったものの、正式には印パどちらにも帰属しないという宙ぶらりんな状態でした。2009年になって、ようやく(旧)北方地域はGB(ギルギット・バルティスターン)州として、大統領令で格上げがなされ、教育に関してもパキスタン本土(パンジャーブ州)と同列の扱いを受けるようになりました。独立当時の(旧)北方地域には中学校(8年生)までしかなく、独立から数年の後に中学校は高校(10年生まで)と格上げがなされましたが、北方地域で高等教育を求める学生たちは雪の消える夏の4ヶ月に馬やラクダで20~25日間ものキャラバンをし、4563mのバブサル峠を越えて平野部へ出て大学へ行ったものでした。1982年にカラコルム・ハイウエーが開通するまでの北方地域は教育だけではなく、衣食住の全てにおいてパキスタン本土とは隔絶されていました。その影響は徐々に解消されているとはいえ、未だにGNIは本土の半分であり、生活水準の全てが本土に比べて今も低いままです。

また、2009年に大統領令でGB州として格上げがなされたとはいえ、(旧)北方地域は未だに国政への参加は認められず、国会には議席もなく、またGB州議会も(準)州扱いという中途半端な状態にあります。


―――日本とは異なるパキスタンの教育制度、そして教育支援の必要性―――


パキスタンの教育制度は英印時代にイギリスが設定したもので、統治者である英国人が使いやすい人材を育成するのが当初の目的だったと言われています。パキスタンの学制はイギリス時代の制度をそのままに引き継ぎ、5+3+2+2+大学教育が一般的であり、日本との一番大きな違いは小学校の1年生から毎年、進級試験を受けなければならないことです。合格点は100点満点の34点ですが、建国の理念にイスラーム教を据えているので、イスラーム学を落とせば進級できません。

ギルギットでも子供たちの殆どは下校して昼食を終えると、そのまま近所のモスクへ行ってコーランの勉強をします。どこの村にも幾つものモスクがあり、モスクから流れて来る「礼拝への呼びかけ声」の聞こえない家はありません。もし、礼拝への呼びかけ声の聞こえない家があれば・・・罰当たりな家として、「家賃も安い」と言います。それほど多くのモスクがあり、子供たちは幼い時からイスラーム(教)を学びます。毎年の進級試験で子供たちが一番、躓きやすいのは算数です。公立子学校の教員のレベルは低く、教員でも分数や小数点のたしざん、引き算の出来る者は多くなく、そうした教員に教えられる子供たちの学力が上がるわけもありません。NWAの算数教室は落ちこぼれる子供たちを無くし、無事に初等教育(5年生)を修了出来ることを目指しています。GB州での初等教育への就学率は約50%であり、無事に修了出来る子供たちの%は当然、下がります。教育の継続が出来ないことについては様々な要因があります。しかし、女の子が初等教育を5年間受けると、保健・衛生、栄養などの知識を理解する能力がつき、将来産む子どもが5歳まで生き延びる率は40%以上も上がると言われています。皆様方のご支援が増えれば増えるほど、落ちこぼれる子供たちが減り就学率も上がるのです。


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